健康と長生きは昔から多くの人の願いであった。近年、日本の平均寿命は大幅な伸びを示し、世界一の長寿大国となった。数字の上では世界最高水準の健康が得られることになる。しかし、本当に健康で長生きできているだろうか?
など、健康を脅かす要因は減っていはいない。医療の進歩と共に死亡率が減少したものもある。
などは、医療の進歩の成果である。そして、急速な平均寿命の伸びが達成できたのも確かである。しかし、これらの事実は健康で長生きな生活を保証するものではない。新たに生まれた健康阻害要因もある。そして、老化と共に必然的に生じる疾病もある。この高齢にともなる自然な疾病は減ることはない。 疾病の克服は健康の保持・増進が重要なことである。しかし、健康阻害要因をすべて取り除くことは事実上不可能であり、日常からできる限り疾病の予防、健康増進に取り組みながら、場合によっては病気との共存も認めるような健康観が表明されるようになってきた。